T21臨床テクニック

緊急回避法



フルパッシブセミナーでいただいたアンケートの中から、重要な内容の臨床テクニック等を画像付きでご説明いたします。

Question:
T21ブラケットの切端側のツメが摩耗してきて、キャップがかからないことがあるのですが、何かいい方法はありませんか?

Answer:
ブラケットが摩耗してきた場合は、もちろんブラケットの付け替えが一番いい方法です。
しかし臨床上、ブラケットを付け替えているほどチェアタイムがないという状況には多々直面します。
そんな時の緊急の回避法としては、上の画像のようにカリエス処置でよく使用される光重合フローレジンをツメの部分に流してキャップを固定してしまうという方法があります。
この方法で何度かキャップの交換を行いたい場合で、フローレジンでは硬すぎると感じる先生方もいるかもしれません。
その場合は、GCから販売されているコモンベースレジンの方が使いやすい可能性があります。
ツメの部分に細めのバーでアンダーカットを少量掘ると、維持はより強固になります。
ただしあくまで応急処置ですので、早めにブラケットの付け替えは必要です。
クリアスナップにも適応できるテクニックです。